社長のひとりごと [PRESIDENT'S BLOG] 日常の様々な出来事を徒然なるままに

自衛隊撤収

日本が受注を目指しているトルコの原子力発電所建設計画について、日本の優先交渉権が7月末にも

打ち切られることが明らかになりました。(読売新聞 2011・07.26付)

トルコ政府が日本政府に対し、7月末までに交渉継続の意思を明確にしない限り日本との優先交渉を

打ち切り、他国との交渉を開始すると伝えたらしい。

トルコは日本と同じ地震国で、日本の耐震技術を評価したところが大きい。加えて、日本とトルコは

友好的な関係を明治時代から保っています。理由は・・・

明治時代、和歌山県・串本町の海で、トルコの客船が台風の影響で座礁するという事件がありました。

地元串本町の漁師たちが手分けして、難破した客船の人命救助に当たり、以来トルコは親日として

有名です。

政府は昨年に閣議決定した新成長戦略で、原発の海外輸出を経済成長柱に掲げ、官民一体の受注体制を

強化するとしていたはずです。なるほど、菅首相のおっしゃる将来的な意味合いで、原発依存から脱却していくというのは

理解できます。しかし昨日まで原発推進、今日から原発反対、という幼稚で唐突な発言はいかがなものか。

後から、個人的な見解として・・・、という"枕詞"が付きましたが、そもそも総理大臣たる者に、個人的な見解など

あってはならんことだと僕は思います。国民・あるいは政府の総意こそが総理の見解であるはずです。

経団連米倉会長の談として、

『ベトナムは東日本震災以後も、大丈夫かと政府代表が日本に来て確認している。国際的な信頼を裏切ることは

絶対やってはいけない。』、というご意見を発表されましたが、もっともなことです。後先や、周囲のことを考えず

発言するという意味で幼稚という言葉を使用しました。

この総理が居座る限り、国益が異常なスピードで失われている現状に、こころから危機感を抱いています。

 

精神衛生上、この話で締めくくるのは耐え難く、素晴らしい話題を記します。

 

阪神淡路大震災の折、自衛隊の現地入りには様々な障害があったように思います。一言で

国民の間に、一種のアレルギーのようなものがあったかと思います。

ところが、いざ彼らが現地入りした途端状況が一変しました。もちろん良い方向にです。

その経験があって、この度の東日本大震災発では、当初から当たり前のように自衛隊が現地入りしました。

災害発生当初には、最大10万人規模の救助部隊、これは全部隊の約半数にあたります。

岩手県では7月26日、本日をもって撤収

宮城県は8月中にも撤収

福島県は未定

隊員の皆さん、本当にご苦労様でした。今の時点で彼らの主な役割は入浴支援と食事支援と聞いています。

食事支援の場では、担当の隊員が地元の給食センターに赴き、地元の方々の好む食材や

微妙な味付けの違いを、センターの職員に教わっていたと聞いています。細かい心配りですね。

最後に、長淵 剛さんが航空自衛隊松島基地1,500名の隊員を慰問し彼らを勇気づけた一幕は感動でした。

 

「この国がね、この街がね、絶望に伏してしまって何をしていいか、わからなかった。何もなす術がなかった。

そんなときにみんなの勇姿、みんなの瞳、みんなの動き(を見た)。オレは日本がダメかと思った。だけれども、

そこに日本があった。みなさんは日本の誇りです。僕の僕の僕の、大事な誇りです」

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