2012/06/26
長野県・『柿の木農場』で働く、障がい者の皆さん
長野県・篠ノ井にある『柿の木農場』は、北アルプスを源流とする犀川水系より湧き出る清らかな水と澄んだ空気、パリッとした食感の「えのきだけ」を生産する工場です。
またもうひとつの側面で、障がいをもった人たちが働ける
「重度障害者多数雇用事業」として地域に貢献している企業でもあります。
この事業所、社員64名のうち正社員41名で、障がい者が23名を占めています。
内訳は、知的障がい者18名・身体障がい者1名・精神障がい者4名。
「えのきだけ」を作る工程はざっと6工程ありますが、それぞれの工程で障がいをもった方々が
実にいきいきと働いています。
柿島さんが、彼らひとりひとりに声掛けしながら行く姿を後ろから眺めながら工場内を巡回しましたが、
お互い交わす言葉の端々に信頼関係が溢れているのが分かりました。
自閉症の息子さんの治療のため神奈川から信州に来た柿島さんが、農園オーナーから、
社長襲名の打診を受けた際に強く要求したことは、トイレの整備と休憩室の完備でした。
それまで殺伐とした社内の空気が、人間尊重の経営に転化してからは会話と笑顔が生まれたそうです。
この分科会では、CSR(Corporate Social Responsibility)=企業の社会的責任と、
企業としての責務である売上高の相互向上を成し遂げている好事例を学べます。
そしてその成功の根底にあるのは疑いなく"人間尊重の経営"です。