社長のひとりごと [PRESIDENT'S BLOG] 日常の様々な出来事を徒然なるままに

スーパーウーマン 奥村さん訪問

JR東岸和田駅からタクシーで約15分、蜻蛉池公園がすぐ近くにある

岸和田の丘陵地帯に位置するウォッシュハウスサンライズ(WHS)に到着。

P1010361.JPGセミの声が、夏まっ盛りを演出する午後1時、僕たちを出迎えてくれた

奥村さんは作業服姿で、額には大粒の汗。 

お忙しい中にもかかわらず、満面の笑顔でお出迎えいただいた(感謝)。
                      
【1】
まず施設管理責任者としての奥村さんを紹介しよう。
奥村さんが参画する『いずみ野福祉会』は南大阪エリアを中心に、
障害者の就職支援・生活支援を行なっている。
現在、利用者は700名以上。
障害があっても健常者と同じように充実した生活を送れるよう
働く場をつくり、また自立した生活を送れるよう障がい者の方々を
支えている。
その内容は縫製、清掃、カレーショップ、クリーニング、陶芸、製パン、紙漉き、農作業など多種多様。

1970年代、障がい児に教育を保障する運動が全国に広がり、養護学校が数多く誕生。
しかし、卒業してもいくところがないという現実が立ちはだかった。障がいを持つ方の「働きたい」「友達がほしい」という声、さらに親御さんたちの「自分たちが死んだらどうしたらいいのか」「障がいはあっても生きていけるよう、働ける場所があれば」という切実な声に応えるため誕生した。少子高齢化や不景気といった次の時代に備え、どうすれば利用者にとって有意義で有益なのかを真剣に考え、やり抜いていく。そして、地域の方々から「いずみ野福祉会があってよかった」と思ってもらえるような、そんな存在であることを目指しているそうだ。

その事業内容を列挙すると
(1)生活介護事業 (2)就労移行支援事業
(3)就労継続支援事業(A型・B型) (4)施設入所支援事業
(5)共同生活介護事業(ケアホーム) (6)共同生活援助事業(グループホーム)
(7)居宅介護事業(ホームヘルプ) (8)重度訪問介護事業(ホームヘルプ)
(9)短期入所(ショートステイ) (10)日中一時支援事業
(11)タイムケア事業 (12)移動支援事業(ガイドヘルプ)
(13)相談支援事業 (14)福祉有償運送 (15)診療所

この中の(3)就労継続支援事業A型を目指した施設が
ウォッシュハウスサンライズだ。

【2】
もうひとつの顔は『有限会社サンライズ CLID大阪』
代表取締役社長としての奥村さん。
 
                                                   
有限会社サンライズ CLID大阪の独自施設、ウォッシュハウスサンライズ
(WHS)は2010年12月にできたリネン業の工場だ。
就労継続支援A型の事業所として、障がい者の方々がクリーニングの
お仕事をされている。

P1010352.JPG隣で営業されている植田さんにも同席いただいたが、
『私の会社はここのすぐ隣ですが、彼女が会社を離れるのは毎日午後10時過ぎではないでしょうか』、というお話で取材が始まった。
この話を奥村さんに向けると、さらに『正月元旦も仕事に来た。今年は全く休んでいない』との回答。
施設の管理責任者として、またこの工場を経営する社長として毎日奮闘されている、"責任感の塊"というのが、まず僕が最初に受けた印象だ。
ただ、そこには悲壮感など全くなく、とにかく明るい。
常に太陽に向かって花咲く、ひまわりのような女性だ。

話が進むにつれ、興味深いくだりがあった。
府立たまがわ高等支援学校の卒業生を事務職で採用した女性の話。
彼女が卒業した学校は大阪府の戦略校で、障がいをもつ子供を
100%一般企業に就職させるのが大きな"目的"の学校だ。彼女も他の学生同様、学生時代から学校で様々な訓練を受けていた。
成績優秀でプライドもあった。
ある時仕事上でミスを犯すが、その失敗を認めない態度に奥村さんは本気で叱ったそうだ。
学校が掲げる大きな目的の為に、『いい子でないといけない』自分を無意識に作り上げていたのだろう。
『その殻を破って、素直なあなた見せなさい!それができなければ社員として雇えない!』
本気で迫る奥村社長に対して、やっと本音の彼女が目を覚まし、泣きながらこころの真実を語ったそうだ。

物事の本質を求めようとすれば、障がいも健常も関係ない、差別感の無いこの強い精神力が忙しい彼女を支えているのだろう。
また、この強い精神力の根底にあるのは、やはり"やさしさ"である。
職場で働かれる方々に、きびし過ぎる程の核心をつく接し方に一瞬驚くが、それは奥村さん流のやさしさであり、温かさであり、
真剣に付き合われている証拠だ。
「サンライズ」の命名
「黒柳徹子さんと障害者福祉を考える会」に来阪された黒柳徹子さんに名づけていただいたそうだ。

取材を終え分かったこと。
冒頭で、奥村さんのことをひまわりのような、と言ったが
奥村さんは、"ひまわり"ではなく"太陽"でした。
          
取材を終え、岸和田市内へ移動。岸和田城を中心に、だんじりが走るコースをご案内いただいた。その後岸和田市役所すぐ前の、
奥村さんの同級生(美人おかみ)が経営する割烹で一献かたむけた。
奥村さんはひと仕事を終え、安どの表情が印象的でした。

『当たり前のことですが、障がい者の方はもちろん、彼らの親御さんもやがて他界し、また彼らを支える施設の職員も歳をとっていくんです。』
同席されていた、保坂さんの言葉が僕のこころに重くのしかかりました・・・。
 
 
 
    ~大地に踏んばり羽ばたけ大空へ
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