工作機器の“位置決め”に関する重要部品である『ボールねじ』は、ベアリングとボルト・ナットが融合した商品です。
ねじの基本形態はボルト・ナットと呼ばれるものですが、その動きをスムーズな動きにする為、ベアリングのボールをボルト・ナットの間に組入れたものがボールスクリューです。
ボールスクリューの製造にあたっては、製品本来の機能である高精度化に加え、低振動化・静音化が課題となっています。
チューブの中を通過したボールが再びナット本体に戻る瞬間、不自然なボールの動きが一瞬発生します。これがボールスクリューの性能を著しく低下させる要因となっていますが、この一瞬の不自然な動きを解消する為に、冨士精機は様々な提案を実施してきました。
リード角のついたポジションにボールが着地する為に、この部位に特殊な加工を施し、ボールの流れをスムーズに誘導させることができます。この部位の加工には、ドリルやエンドミル、或いはボールエンドミル等、ナットの個性に応じて使い分けをしています。
また、ねじ溝とチューブが入る穴の位相関係が製品の優劣を分ける重要なポイントとなります。ベストポジションに穴加工する為には、工具・位置決め冶具・加工条件や工法が必要となります。
ボールスクリューの性能を左右するナット本体。
冨士精機は、このナット製造に30年以上の経験と実績を積んでおります。